第100回長野えびす講煙火大会


長野県長野市 2005/11/23 18:00~ お薦め度:5 場所取り困難度:2 渋滞度:3


今夏の花火シーズンは、雨に泣き、湿気に泣き、無風に泣き、「あ~~、また今日も駄目だったか・・・」と、天候に泣かされた事、数知れず。。。

しかし!ここ「えびす講煙火大会」は、必ず私の期待に応えてくれます。最高の花火と最高の天候は、私の花火フォトライブラリー年間最優秀作品を毎年提供してくれます

明治32年に第1回長野えびす講煙火大会が開催されてから、ついに今回で100回目を迎えます。本日の天候は、朝から晴れ。雨の心配は全くありません。昨日までの異様な寒さから一転、気温が上昇して18時の気温は地元信州っ子なら余裕の8℃。地元紙には、今日の打ち上げに対する意気込みがビンビン伝わってくる両煙火店のコメントが掲載され、テンション↑です

本日は、娘達のえびす講デビューを計画していたのですが、風邪気味なので、mooraに留守番をお願いして、Tsy君と二人で出発です。

(PM)
「今年から」なのか、「今年だけ」なのか不明ですが、臨時駐車場の大幅な変更があります。えびす講の打ち上げ会場周辺で、別のイベントがいくつか重なったとの事で、去年までの臨時駐車場は使えなくなっています。その代わりに、会場から約5Km離れたエムウェーブと長野地方卸売市場が今年の臨時駐車場となり、シャトルバスが運行します。「長野市」と「シャトルバス」といえば、長野オリンピックの時に、シャトルバスの運行がうまくいかず、たくさんの人が寒い中、待たされたのですが、さすがに今回は大丈夫な事を期待します

Tsyくんに人間ナビをお願いして、長野地方卸売市場に向け出発です。

(PM)
高速道路も一般道も順調に流れているので、余裕で談笑しながら駐車場へ向かっていると、「あっ!通り過ぎた!」とTsyくん。話し込んでいる間に曲がるポイントを通り過ぎてしまったようです。しかし余裕がある時は何が起きてもへっちゃらなもので、なんなくUターンして正しい道に戻り、5分も走ると無事駐車場に到着です。まだ早い時間なのでガラガラの駐車場を予想していたのですが、けっこう車が停まっています。ここだけの話、打ち上げ会場周辺に公式駐車場は無くなりましたが、非公式駐車場は幾つかあるので、早く来た人達はそっちを利用して、溢れた車が臨時駐車場へ流れてくると思っていたのですが、予想が外れた感じです。ただし、駐車場は広大なので、収容台数的にはまだまだ余裕があります。
シャトルバス乗り場には乗車待ちの列は無く、逆に満席になるのを待っている状態です。往復の乗車券を600円也で購入して、バスに乗り込みます。車内は、若いカップルや家族連れ、完全防寒スタイルのお年寄り達と様々で、年齢・性別関係なくえびす講は人気のようです
(PM)
シャトルバスは、ほとんど渋滞無く約10分ほどで、去年まで臨時駐車場だったカネボウ跡地に到着です。ここからは2,3分も歩くと観覧場所の堤防道路に出れます。毎年の事ですが、堤防道路を歩くと花火で知り合った仲間に次々と出会います。あちこちの花火会場で出会う人、えびす講でしか会わない人など様々ですが、みんなの元気な笑顔に出会えると、花火に出会えて良かったなぁとしみじみ思う瞬間です。
昨年より30分ほど会場入りが遅かったのですが、それにしても観覧者の出足が早いような気がします。午前中から会場入りしていた仲間に聞くと、やはり今年は100回目という事で、例年に比べてかなり出足が早いようです。三脚の数も年々増えている感じです。
打ち上げ方向を見ると、去年までは無かったのに今年一番目立っているのが、会場の真ん中にドカンと鎮座している3台のクレーンです。100回記念の特別プログラム用のナイアガラが吊ってあります。出来ればクレーンは写真に写って欲しくないなぁと言う事で、撮影場所探しに入ります。長野大橋側からでは、打ち上げ場所の手前にクレーンが入りNGなのですが、風上なので捨てがたい場所です。真正面はナイアガラを撮影するには絶好の場所なのですが、打ち上げ場所から近すぎて私のレンズでは太刀打ちできないのでNG。という事で、クレーンを避ける事が出来る丹波島橋側に向かいます。すると、撮影の準備をしている花火フリークさんに出会います。ご挨拶をして、ご一緒させてもらう事にします。正面の観覧場所からはかなり離れているので、場所取りしている人は疎らなのですが、三脚は沢山並んでいます。みんなクレーンを避けようと思った人達なのでしょうかね

えびす講の観覧場所の最前列には、個人観覧席・特別観覧テント・スポンサーテント、が設けられています。個人観覧席は、今年1,500席用意したようですが、完売だそうです。ちなみにお値段は個人観覧席1席4,000円、特別観覧テント1張65,000円です。えびす講の場合、お金を払わなくても充分良い場所があるので今のところ安心しているのですが、主要箇所すべてを有料席なんて事にならないようにお願いしたいものです。

今日の撮影場所から、会場中心に向かってずら~と露店が並んでいます。毎年かなりの数の露店なのですが、今年はさらに増えている感じです。会場中心部では、アトラクションの信濃の国踊りが行われています。「信濃の国」と言えば、長野県民の誰もが歌える県歌で、どの県でも同様な歌があるのかと思っていたのですが、どうやら長野県だけだという事を知ったときは、結構衝撃でした
アトラクションは、この場所からは全く見えないのですが、会場アナウンスはしっかり聞き取れるので、進行状況だけはわかります。

夕焼け空が暗闇と変わり、いよいよ開幕です。

(PM)
大会委員長の挨拶があり打ち上げの開始です。風向きは右奥に流れていて完全風上のベストな状態ではないのですが、過去数年間、こちら側に陣取った時には一度も風下になった事がないので、今年も期待してのぞみます。
開会は大スターマインでスタートです。約三ヶ月ぶりの本格的な花火大会なので、まずは冷静に様子を見ながら、徐々にペースを上げていきたいのですが、澄み切った夜空に鮮やかな花火が舞うと、あっという間にトップギアになってしまいます。そして、明らかに去年までとの違いを感じ、ニヤけてしまいます。

「物量が多い

去年より2,000発多い第100回のえびす講ですが、その物量の多さは明らかです。勿論、ただ多いだけじゃぁありません。物量の多さに合わせた絶妙の構成で、見ている私達をグングン引き込んできます。玉数は増えても打ち上げ時間が変わりないので、開始直後だというのに進行アナウンスは明らかに急いでいます。(プログラム42番のスターマイン打ち上げが途中で止まってしまうトラブルがあり、さらに加速してアナウンスは早口になるのです。)

大迫力のスターマインの後は尺玉の単発打ちです。最近はお祭り花火を見に行く機会の方が圧倒的に多いので、多重芯物の尺玉を見ると興奮します。ただやっぱり「見る目」がどうしても鈍っているので、繊細な部分までは見極める事が出来ないのがちょっと残念ですが、大切なのは花火を見て感動するかどうかなので、さほど問題ではありません

プログラムが14番終わったところで、今年で14回目になる全国十号新作花火コンテストが始まります。十号玉一発で競うコンテストで、打ち上げる煙火師も撮影する私達も、まさに一発勝負です。全15社の花火1つ1つに解説が入った後、打ち上がります。玉名から花火の種類が予想できる場合はよいのですが、予想出来ない時には勘だけが頼りです。大体は予想通りなのですが、なかにとても大きく開く花火があり、フレームを大きくはみ出しています

プログラム33番は、紅屋青木煙火店と信州煙火工業共同の特大スターマインです。8箇所を使ったワイドスターマインは、約3分休む事なく次々と打ちあがり、観客も大興奮状態です。

プログラム終盤は、怒涛のスターマイン連発となります。例年だったら1セットあるだけのワイドスターマインが次々と続きます。そしてプログラム80番。100回記念のナイアガラ、十号玉百連発、大スターマインのスペシャルプログラムです。惜しげも無く尺玉が夜空に次々と開きます。そうまさに長野オリンピックの閉会式の時のように。そして、予定時間を15分オーバーして、最後の十号玉十発一斉打で打ち止めとなります。

いや~、興奮しました。そして会場の観覧客も皆大満足です。ゆっくりと片付けをして、帰宅する人の波が一段落したところで、私達も戻り始めます。堤防道路からの降り口は、どうしても人が集まりますが、警察官の誘導で混乱する事なく人が流れていきます。
さて、これからは未知なる体験、シャトルバスによる渋滞突入です。花火大会が終了してから約30分経っていますが、バス乗り場の列には20名ほどが並んでいるだけです。列に並んで5分ほど待つと、1回臨時駐車場まで行ったバスが戻ってきて、列に並んだ人、全員が乗車です。さすがに全員座る事は出来ませんが、朝のラッシュ時のような事はありません。ちゃんと自分の空間が確保できます。

駐車場出発です。折角なのでタイムを計測する事にします。

20時55分 駐車場出発!
21時03分 幹線道路合流
21時18分 渋滞先頭交差点通過
21時25分 臨時駐車場到着

という事で、なかなかの成績じゃないでしょうか。往復600円がちょっと高いような気がしますが、駐車場から幹線道路に出るまでは、バスを優先的に出してくれるので、その優先代かなという感じです。ただ、もうひとつの臨時駐車場のエムウェーブ方面は、バス停に長蛇の列が出来ていたので、長野地方卸売市場の方が空いているようです。

臨時駐車場からは、あまりにも車がいなくて不安なるくらい空いた道を進み、途中国道に合流した時にちょっと量が増えた程度で、無事、家路に着いたのでした。

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