ずばり!スターマイン撮影成功の秘訣は、スターマインの前半は準備に集中して、後半、撮影に集中する事です。前の項で説明したように、スターマインの盛り上がりは後半部分ですので、前半部分は準備を確実行う時間と思って焦って撮影しないことです。初心者がよくやってしまう失敗に、花火が打ち上がると気ばっかり焦ってしまって、三脚もカメラの準備も中途半端のまま撮影してしまう事が挙げられます。準備に時間がかかった時には、スターマインのラスト1枚だけ撮影できればOKというくらいの気持ちで、準備をしっかり行いましょう。
さて、いよいよスターマインの撮影テクニックです。順を追って説明してきましょう。
スターマインが打ち上がり始めたら、デジカメの液晶画面を見ながら、おおよそ花火全体が収まるようにカメラの角度、レンズのズームを調整します。(もし、レンズをワイド側いっぱいにしても、まだ大きく花火がはみ出すようだったら、今の場所は近すぎたようです。もっと遠くに離れる必要があります。)しばらく液晶画面を見てスターマインが画面内に収まっている事が確認できたら、画面の上側が1/4〜1/3ほど空くように、レンズのズーム、カメラの角度を再調整します。上側を空けるのは、スターマインが後半に向けて豪華になっていく事に備えるためです。
ここまで準備が出来たら、シャッターボタンに指を置き、視線は液晶画面から本物の花火に移しましょう。実際に打ち上がる花火を見ながら、カメラのシャッターを押します。最初はどうしても液晶画面の方が気になって、直接花火見る事が出来ないと思いますが、シャッターを押す時は実際の花火を見ながらの癖をつけましょう。撮影している数秒間は決して三脚に触れないようにします。スターマインが終了したら、今撮った写真をプレビューして確認しましょう。花火が、ちゃんと画面内に収まって撮影出来たでしょうか?スターマイン前半での準備がしっかり出来ていれば、だいたい画面内に収まった写真が撮れているはずです。何度か撮影を繰り返して、ほぼ思った通りに花火が画面内に収まるようになったら、スターマインを画面に収めるテクニックは習得できたといえるでしょう。
では、さらにもう一歩進めましょう。最初に説明した通り、花火写真は光の軌跡を写すものですから、シャッターを押してから数秒間の花火の軌跡を自分の中でイメージしてみてください。最初のうちは1枚撮ったら即プレビュー画面で、自分のイメージと実際の写真を比べてみましょう。おそらくイメージと全く違う写真が撮れていると思います。違う原因は、シャッターを押すタイミングかもしれませんし、シャッタースピードかもしれません。もしかしたら、イメージ自体が出来ていない事かもしれません。次の撮影は、シャッタースピードを変えてみようとか、タイミングを変えてみようとか、色々な方法で撮影にチャレンジして、イメージと写真が近づけるよう何度も繰り返してみてください。貴方のイメージに近付いた写真こそ、この講座の目標である「大きくプリントしたくなる花火写真」となるでしょう。
最後に、
花火写真は失敗の連続です。1回の花火大会で1枚いいなぁと思える写真が撮れれば成功といえるでしょう。何度も何度も撮影して、失敗して、いいなぁと思える写真が、2枚、3枚と増えていくように頑張ってください。
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