ふるさと夏祭り花火大会


長野県三郷村 2005/8/7 20:50~ お薦め度:3 場所取り困難度:1 渋滞度:2


入院していた娘もすっかり元気になって無事退院となり、これで心置き無く花火に行くことが出来ます

三郷村のふるさと夏祭りは、花火大会以外にもアンパンマンショーやクラウンミューショー、子供みこし、ビンゴ、おたのしみ抽選会など色々なイベントが行われていて、昨年は娘をアンパンマンショーに連れて行ったのですが、病み上がりの今年は我慢してもらいます。

(PM)
娘を病院から連れて帰る途中、突然、バケツをひっくり返したような雨が降ってきました。前が見えないくらいの大雨に娘は大喜びですが、打ち上げ現場では、まさに花火の準備中でしょうから大変かと思われます。

本日は、久しぶりにGochoさんが遊びにやってきました。Gochoさんも昨年、デジタル一眼レフを購入したデジタル仲間なのですが、Gochoさんも私も、デジタル一眼での花火撮影にしっくりいかない部分が多く、撮影方法やカメラの設定など話しているうちに、あっという間に打ち上げの時間が近づいてきました。

(PM)
打ち上げ会場到着です。お祭りの総合司会者、和泉家志ん治さんの声が響き渡るメイン会場を横目に、撮影場所へ移動です。夕立の後は風が止まる事が大半なのですが、やっぱり今日も風が止んでいます。
打ち上げ場所である文化公園グラウンドは、体育館や小学校の大きな建物に囲まれているので、撮影ポイントは限られてしまい、今日は風が期待できない状況なので、花火が一番良く見える東側の田んぼ道から撮影する事にします。このたんぼ道には街灯が無く、グラウンドのナイター照明の明かりがやっと届く程度の薄暗さで、道幅も車2台分程度の狭い道です。所々、農作業用の車を停める為に広くなっている場所があるので、本当ならその場所に三脚を立てたいのですが、すでに先客がいる為、道路の端に三脚を立てることにします。

(PM)
地元の人しか使わないような細い田んぼ道なので、車通りは少ないと思っていたのですが、思いのほか沢山の車が通ります。車がすれ違いをする時にはどうみても私達の三脚が邪魔なので、その都度、三脚を移動して、また戻して、を繰り返します。薄暗くて良く見えないのですが、この様子を見ている周りの視線が非常に冷たいものを感じ邪魔にならない場所まで下がる事にします。下がってしまうと、カメラの前を車が横切る事になるので、花火が始まってから車が通過すると困るのですが、安全の為には仕方ないです。視線から逃れるためにも

打ち上げ開始予定時間の8時30分になっても、グランドの照明は点いたままで、打ち上がる気配はありません。微かに聞こえる会場アナウンスに耳を澄ますと、どうやらまだ打ち上げ前のイベントをやっているようです。

15分経過。やっと照明が消されます。会場では花火打ち上げに関する注意事項をアナウンスしているようです。

・・・・・

さらに5分経過。なかなか始まらないなぁと、だらけていると、突然!、スターマインがドド~んと打ち上がります。周りの人達から、「おぉ~」と歓声が上がります。私は完全に不意打ちをくらった状態で、慌てて気持ちを撮影集中モードに切り替えます。

予想通り、煙が停滞します。オープニングスターマイン直後の煙の動きを見ると、地上数メートル部分の煙は右に、体育館の屋根より上の煙は左にゆ~くり流れています。打ち上げは、5号玉までの単発打ちとスターマインを繰り返すので、開発位置が違う単発打ち直後のスターマインか、スターマイン直後の単発打ちを狙って撮影をするしかなさそうです。

ふと、人の気配を感じて横を見ると、花火開始前の冷たい視線の主(おじさん)が、こちらに歩いてきます。(うゎ~、なんか文句の1つでも言われるのかなぁ)と、構えると「ごくろうさまで。」と低く凄みある声が暗闇に響きます。(おぉ~、怖いなぁ。何が言いたいんだろ?何か言われる前にこっちから話すか!)と「私の花火写真、何度か広報の載せてもらってるんですよね」と先制攻撃を仕掛けてみると、「ほぉ、そうですか! 楽しみにしてますわ」と、急に声のトーンが上がり、一気に場が和み友好関係成立です。このお方、スターマインが終わるたびに、「今のは良かったな。」「今のも、いいんじゃない。」と、まるで自分の子供の発表会を見守る親のように、花火の打ち上げを見守っています。ほんの3,4年前までは、「どうせ村の花火大会だからたいした事ないんでしょ」と思われていた花火大会でしたが、主催者・花火関係者の情熱で、「いや~良かった」「ここは穴場の花火大会だよ」と言われるまで人々に愛され、地元自慢の花火大会に成長しています。このおじさんもきっと三郷村の花火を愛する1人なのでしょう。

そんなおじさんの為にも綺麗な花火写真を撮影したいのですが、風向きが変わりこちら側が風下になってしまいます。これから、ふるさと夏祭り花火大会の1番の見所であるナイアガラからラストのスターマインなのに困った事です。ナイアガラに点火されるとみるみるうちに煙は成長して、まるでグラウンドが炎上しているかのようです。最後は、錦冠菊の連打なのですが、上の一部しか見ることが出来ず、残念ながら終了です。
友好関係が成立したおじさんは、「いい花火だったから、写真が楽しみだな」と声を掛けてくれます。期待を裏切るといけないので、写真には煙が大敵な説明をして、もし広報に載った際にはよろしくお願いしますと挨拶して別れます。

カメラの片付けが終わる頃には、周りの人達はみんな引き上げ誰もいなくなっています。打ち上げ場所のグラウンドで、忙しそうに片付けをしている打ち上げ関係者に心の中でお礼を言い、家路についたのでした。

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