全国新作花火競技大会


長野県諏訪市 2001/9/2 19:00~ お薦め度:5 場所取り困難度:3 渋滞度:4


8ヶ月ぶりとなる花火観覧です。天候にも恵まれ、風にも嫌われず、快適な花火観覧となりました。夏の花火シーズン中は各地を飛びまわっていた花火好き達も、花火大会もピークを過ぎ、多くの人達が諏訪湖畔に集結しました。いつも一緒に出掛けているmooraは家で留守番です。

(AM)
諏訪湖に到着です。幹線道路は普段の日曜日の朝といった感じで、スイスイ流れています。本日1発目の仕事は、遠方よりやってくる知り合いの為に、自由席のチケットを代理購入です。昨年までは、協賛社席を除いた全エリアは無料席でしたが、今年からは資金難とやらで、石彫公園が1000円の有料席となりました。発売開始の9時30分まで並ぶ覚悟で湖畔道路沿いにある発売所に辿り着くと、予想に反して疎らな人影。それに、その人達も並んでいるわけではなく、発売所の係の人と一言二言話をして、プログラムを手にゲートの方に歩いていきます。「もしや、もう発売してるの?」と、近づいてみると、「有料席券はこちらです。何枚ですか?」と、あっけなく知り合い9人分のチケットを入手です。ちなみに、チケットは1人10枚まで買えるそうです。それ以上欲しい場合は、もう一度並べば買えるのでしょうが、何しろ人が疎らなので、並び直したところで、前から2,3番目です。
チケット入手があっけなかったので、会場周辺を散策してみます。まず、有料席の石彫公園。ここは、8月15日の諏訪湖上祭の時も有料席なのですが、午後2時までは出入りが自由なので、有料席だと知らない人達がシートを敷いて場所取りをしている姿をちらほら見かけますが、本日はしっかりと各ゲートに警備員が配置され、入場する人にちゃんと説明しています。従って、公園は1枚のシートも敷かれず綺麗なままです。ここから間欠泉センターの方に向うと、広大な協賛社席があり、その先がやっと無料席となります。芝生の平らな部分にはすでに多くのシートが敷かれいますが、砂利の部分にはほとんど敷かれていない状況です。ヨットハーバー側はどんな様子かと向かってみると、やはり無料区域になった途端にシートが敷き詰められています。
ざっと約500mほど歩いてみたのですが、これだけ歩けば各地の花火会場で見かける顔と出会います。今年の各地の様子などを聞いたり、「今年は、あまり出掛けてないねぇ」と突っ込まれたりします。

協賛者席
無料席(間欠泉方面)
有料席ゲート前

(AM)
日が高くなり喉が乾いたので、ジュースでも買おうとコンビニに向かっていた時、tsy君から、今、諏訪のインターを降りたと連絡が入ります。私が、「俺も今インターの方に向って歩いているから見つけて! 途中コンビニに寄ってるかもしれないけど。」などと、どこのコンビニかも指定しない無茶な待ち合わせをしたのですが、まぁ偶然ってのは起こるもので、私がコンビニに到着したと同時にtsy君も到着しました。買い物を済ませ、無事駐車場に入ることが出来、休憩していると、花火フリークさんから連絡が入ります。話をすると同じ駐車場にいる様子。車を出てみると大きく手を振る花火フリークさんが見えます。偶然が続く時ってのはこんなものなのですね。

(AM)
さて、次はmimimimiさんと待ち合わせです。待ち合わせ場所に行く途中、有料席のゲート前を通過したのですが、並んでいる人は、9時からあまり変わりないようです。待ち合せ場所には、Gochoさんもいて、約1年ぶり再会です。

(PM)
お昼をすませ、mimimimiさんが花火行脚で知り合ったという御夫妻に会いに行きます。私とmooraも色々な方々に、1年に数十箇所も花火を追いかける変わった夫婦だね、と言われていましたが、そんな自分達が普通に思えるほど、このご夫婦の花火観覧の回数の凄さは想像を超えていました。8月の花火トップシーズンは各地を転々として、ほとんど家に帰らなかったそうです。残念ながら、お名前のHP掲載許可をもらうのを忘れてしまったので、今回は仮名でIShiI夫妻としておきますが、またどこかの花火で会えた時に、HP掲載許可をもらっておきます。IShiI夫妻は、今日の深夜に到着して無料エリアに場所取りをしたそうですが、現在場所取りされている大きなシートの殆どは、すでにこの時間には敷かれていたようです。
花火好きがいる場所には、なぜが他の花火好きもいるようで、ふと、後ろを振り向くと、花火野郎さんがいます。早速、お久しぶりの挨拶をすると、
「今年は、あまり行ってないね。」
「いやぁ、実は子供が出来まして
「そんな事だと思ったよ
と、すっかり見透かされています。

(PM)
IShiI婦人の楽しい漫談を聞いていたらあっという間に時間が過ぎています。この頃になると、湖畔の道路も両方向共に渋滞しています。9時に買った有料席チケット9枚のうち、4枚分のhey-chan御一行が、東京から到着したと連絡が入ります。有料席の開場が3時なので、とりあえずチケットだけ渡して、後程会う約束をして別れます。お昼までは、ゲートに並んでいる人の数は、数えられる程しかいなかったのですが、ゲート開門時間には、長蛇の列になっていますが、チケット売り場では、まだ発売しています。

ずっと立ちっぱなしだったんで、木陰を探して休むことにします。丁度良い木陰=木の枝が邪魔で花火が見えないので誰もいない場所で、休憩です。暫く話をしていたのですが、目の前にある、ビール、焼き鳥、焼きソバetc.の文字にひかれ、早めの夕食にします。

(PM)
お腹も満たされ、ゆっくりと休憩できた頃、hey-chanからみんな集まっているんで、遊びにおいでと連絡が入ります。有料席の一番前に陣取っていたHey-chanら、花火好きで知り合えた方々と、しばし談笑です。

(PM)
残りの5枚のチケットの方々も愛知から無事到着し、任務終了です。

開始1時間前で、撮影の準備に入ります。なんと言っても、8ヶ月ぶりの花火撮影です。カメラのモードセット、レンズのモードセットをするのですが、これで良かったんだよな、と何回も確認し直します。開始30分前ほどになって、私の後ろに座っていた、品の良さそうな小母様が「花火はフラッシュをたいて撮るのかしら?私も今日カメラ持って来ようか悩んだけど、置いてきてしまったわ。やっぱりそういう良いカメラじゃないと駄目なの?」と矢継ぎ早に質問してきます。「私の娘がね、8月15日に諏訪にやってきて、とっても良かったからお母さんも行ってみなって言われて、初めて諏訪にきたの。諏訪湖の花火は他と何が違うの?」とさらに聞かれ、ワイドな打ち上げと、Kiss Of Fireの説明をします。本来は新作花火の説明をすべきでしょうが、詳しく説明するのは話が長くなりそうなので、色々な形の花火が揚がりますとだけ説明します。

開始5分前。相変わらずカメラのセテッィング状態が気になりますが、心落ち着かせ、始まるのを待ちます。

(PM)
新作花火競技大会は、今年も30の業者が参加し1人5発(7号3発10号2発)の持ち玉で優勝を競います。プログラム進行は、5つの業者の打ち上げ、競技の合間のスターマインの繰り返しで、30業者が終わると、女性花火師のエキシビジョンマッチで6人が5号玉5発で競います。そして最後は、Kiss Of Fireです。

諏訪市長の開会宣言で、新作花火競技大会の開始です。風向きは私の位置からは左に向って吹いています。諏訪市長の点火で、「プロローグ ようこそ花火サミットin諏訪湖へ」が始まります。諏訪湖ならではの発射台を複数使ったワイドスターマインで歓迎です。後ろの小母様に、「どうですか?」と聞くと、「私、花火を見て拍手したのは、生まれて初めてだわ」と興奮状態です。

プログラムは競技に入ります。煙火師の名前、玉のタイトルとコメントが読み上げられ、玉のイメージ曲が流れます。
去年までだったら、この時期はすでに花火シーズン後半で、撮影も手馴れてきている頃なのですが、今年はシーズン初撮影。感覚が鈍っているのがわかります。いつも前もってプログラムを見てフィルム交換のタイミングを計算するのですが、1本目の交換時には、まだ3枚残したままフィルムを巻き戻します。シャッターを押すタイミングも微妙に遅れている気がします。

1/3程プログラムが進み、やっと感覚を取り戻してきたのですが、撮影する事に目一杯で、花火をじっくり見る事が疎かになります。プログラムも後半に入り、やっとなんとかペースを掴めてきた時、No23の菊屋小幡花火店さんで、とても綺麗な八重芯が揚がり、思わず「おっ」と叫んでしまいます。

競技の最後、No30の三遠煙火さんの幸せのウエディングリングは、タイトルと実際に打ち上がった花火が分かり易く、後ろの小母様達のNo1の花火でした。このウエディングリングは、マジック星と呼ばれる、星が発光するまでの時間をずらす技術を使って、3つの大きなリングが夜空に浮かび上がりました。このマジック星は、どんどん応用されて色々な花火が出来そうです。

さて、後ろの小母様達お待ちかねのKiss Of Fireです。昼間ロケハンした時に確認したのですが、8月15日に使用した台座すべてに玉が設置されているわけでは無く、初島から遠い台座は空いています。従って、8月15日に比べると初島寄りからスタートです。と、予想していたのですが、予想を遥かに越える中心近くからのスタートで、カメラを横位置で構えていたのですが、慌てて縦に構えなおし、初島からの裏打ちに備えます。最後は、尺玉まで入った初島からの裏打ちで終了しました。後ろの小母様達は、興奮状態もピークに達し、私に向って「いやぁ、凄いかったわ、ありがとうね、ありがとね」と、なぜかお礼を言っています。私もつられ「是非、来年も見に来てください」と返事します。

Kiss Of Fireの、もの凄い煙が滞留した中、恒例の煙火師からのお礼打ち上げが、打ち上げ台1つずつから行われ、終了となりました。

大会終了後は、Gochoさんの家に寄らせてもらい、PM10時から地元ケーブルテレビで、今まさに見てきた新作花火の放映を見て、あ~だこ~だ語り、12時に諏訪を出発したのですが、すでに渋滞は完全に解消されていました。
AM0:00、気温は18℃。信州にはもう秋が訪れようとしています。

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